地中海のマグロ
田口氏は本来は双曲線電波航法の専門家。つまり、船の位置情報とコントロールの研究者であった。しかし大学を退官後に漁業史の分野に目覚め、本書が『ニシンが築いた国オランダ』に続く第2作。 地中海でマグロが捕れるという事実は、知られていないようで知っている人の多い話題だが、本書は地中海におけるマグロ漁業の歴史を扱った日本では希有な本。フェニキア人の古代から近代までを幅広く取り上げている。中心となっているのは古代ギリシャ〜ローマ時代で、アイスキュロスのマグロ記述だとか、ローマ期の魚醤の一種ガルームについて詳しく知ることが出来る。 しかし、雑多な情報の寄せ集めでしかなく、色々収集したものをまとまらないまま本にしてしまったという感が強い。読みにくく、失望する。
成山堂書店
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